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アルコーブって何?特徴やメリットや上手な活用法などを紹介!
マンションや一軒家などを借りたり購入したりする際に、不動産物件情報を詳しく調べていると、「アルコーブ」という言葉が出てくることがあります。
ここでは、アルコーブとは何か、その特徴やメリット・デメリット、活用法などを紹介します。
ぜひ参考にしてください。
アルコーブとは
アルコーブとは、「くぼみ」を意味する言葉です。
もともとヨーロッパの住宅で良く見られる廊下や、部屋の壁の部分を後退させて空間をつくることを指しています。
フランスのバロック様式で使用されていた技法で、17世紀のフランスではお客様をもてなすための部屋としてアルコーブを設けていたとされています。
日本ではマンションの玄関先にアルコーブを設けているケースが多いですが、部屋の中にアルコーブを採用しているお宅もあります。
和室の床の間もアルコーブの一種です。
アルコーブは玄関ポーチとは別物
一軒家や、一世帯ずつが独立している比較的広めのマンションでは、玄関ポーチを設けることが多く、「アルコーブとどう違うの?」という疑問をもつ方も多いです。
玄関ポーチといのは、玄関先の壁より庇(ひさし)が突き出たスペースを意味しています。
アルコーブとは前記した通りに「くぼみ」を意味していて、マンションであれば廊下から壁を少し後退させて、玄関前にスペースをつくることです。
すなわち、アルコーブは玄関前のスペースを指している言葉に対して、玄関ポーチは庇を設置することなので、この2つには大きな違いがあります。
マンションに玄関ポーチが設置されている場合は、玄関前に比較的広いスペースが確保されることが多いのに対して、アルコーブはそれに比べると小さめの空間になっているのが特徴です。
マンションのアルコーブのメリット・デメリット
マンションにアルコーブを設けることには、以下のようなメリットとデメリットがあります。
アルコーブのメリット
マンションの玄関部分にアルコーブを設けることにより、プライバシーが保たれたり、安全が確保されたりするメリットがあります。
アルコーブがない一般的なマンションだと、玄関前に出た際に直接廊下を通る他の住人と目が合ったり、玄関ドアを開けていたときには部屋の中を見られてしまったりするデメリットがあります。
特に玄関ドアを開けてすぐリビングやキッチンなどがある場合は、家の中にいる家族のプライバシーを侵害される危険性もあるので、かなり気を遣って暮らさなければいけません。
また廊下が狭いマンションで、玄関扉を外に開くようになっている場合は、他の住民の通行を妨げてしまうことも考えられます。
子どもなどが通る場合は、通路が狭いとかなり危険性が高くなってしまいます。
アルコーブを設けることにより、安全面が確保されることはかなり大きなメリットです。
アルコーブのデメリット
マンションの玄関前にアルコーブを設けるデメリットはほとんどなく、強いて言えば室内の面積が狭まることぐらいです。
他には、ほとんどの場合アルコーブは共用部分として扱われるので、私物を置くことを制限されることもデメリットとして挙げられます。
アルコーブがあればその分、自転車や物を置くスペースができますが、共用部分なので自由に使用する前に、条件を確認する必要があります。
室内のアルコーブのメリット・デメリット
室内にアルコーブを設けた場合のメリットとデメリットは以下の通りです。
アルコーブのメリット
室内にアルコーブを設けることで、そこを独立した空間にすることができます。
カーテンなどを設置すれば部屋を増やすことも可能です。
また、部屋の一部を後退させれば、独創的でお洒落な雰囲気をかもし出すことができる点もメリットです。
アルコーブのデメリット
室内にアルコーブを設けると、部屋がいびつな形になるため、使いづらくなる場合があります。
くぼみを上手く活用できなければ、無駄な空間になってしまい、そこに面した隣の部屋のスペースを狭くしてしまうこともデメリットです。
お洒落にしようとアルコーブをわざわざ設けたのに、結局見た目だけで実用性がなく、そのスペースが物置になってしまうことも少なくないようです。
そうなると、部屋の中が散らかって見えてしまうため、後からカーテンなどを設置し無駄なお金を使ってしまうことにもなりかねません。
室内のアルコーブの上手な活用法
室内のアルコーブは、部屋をお洒落に見せたり何かを収納したりする他にも、いろいろな活用法があります。
代表的なアルコーブの活用術を以下に紹介します。
ベッドを造りつける
実はアルコーブベッドという言葉がすでに存在していて、海外ではかなり前から部屋の一部分にくぼみを設け、そこにベッドを造り置くのが当たり前となっています。
アルコーブベッドは隠れ家のような雰囲気が味わえる他にも、家族のお昼寝スペースとしても便利に活用することもできます。
書斎コーナーとして活用する
書斎を持つことに憧れを持ちながらも、予算の問題で諦めている方も少なくないようです。
アルコーブを部屋として利用することを前記したように、机と椅子を置いてそこを書斎コーナーとして活用している方もたくさんいます。
ソファーを置く
部屋の中に大きなソファーを置くと、どうしても圧迫感が出てしまいますが、アルコーブにソファーを納めると、部屋を広く見せることができます。
ソファースペースの他にも収納庫などを設けると、部屋の中が片付きます。
このように、アルコーブには多彩な活用方法があります。
玄関先や室内にアルコーブがあると、空間にもゆとりが生まれ、快適な住環境につながるのでおすすめですよ。