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スタンプコンクリートって何?メリット・デメリットなどについて解説
コンクリートと聞くと、グレー色をした無機質な物を連想する方が多いと思いますが、景観用の土間に仕上げるアレンジコンクリートという工法があり、最近ではそれを利用する現場が増えています。
ここでは、アレンジコンクリートの一種である「スタンプコンクリート」について、詳しく解説しています。
スタンプコンクリートとは?
日本ではまだ歴史が浅いため広くは認識されていませんが、エクステリアの外構工事などで最近良く使用されているのが「スタンプコンクリート」という工法です。
スタンプコンクリートとは、自然石やレンガやタイルなどの本物を使用しないで、コンクリートに直接加工をしてそれらの風合いを表現できる技法で、見た目は本物と変わりません。
コンクリートの床面にスタンプのように型押しすることが名前の由来ですが、別名「デコレーティブコンクリート」とも呼ばれています。
人気のテーマパークの地面にも採用されているもので、最近ではショッピングセンターや一般家庭などでも積極的に利用されるようになっています。
スタンプコンクリートのメリット
スタンプコンクリートには、以下のように多くのメリットがあります。
工期を短縮できる
スタンプコンクリートは、自然石やレンガやタイルを使用する工事よりも施工が簡単であるため、工期を短縮できる大きなメリットがあります。
下地を作る手間が省けるため、人件費の大幅カットも期待できます。
デザインが豊富
スタンプコンクリートではさまざまなデザインを選択可能で、美しい外構を演出でき、高級感をかもし出すことも可能となっています。
デザインの組み合わせも自由に行うことができ、個性を出すこともできます。
耐久性に優れている
スタンプコンクリートは色落ちがしにくく、一般的なコンクリートの2~3倍程度の耐久性があります。
通常のコンクリートでありがちな、ひび割れを起こしにくいメリットもあります。
管理がしやすい
自然石やレンガやタイルを使用する工事では、目地から雑草が生えてくることもあります。
しかしスタンプコンクリートではそのようなことないため、管理がしやすいメリットもあります。
材料費が安い
スタンプコンクリートを採用することにより、人件費も削減できますが、本物の石やタイルなどを使うよりも材料費が圧倒的に安いため、リーズナブルに工事を行うことが可能です。
スタンプコンクリートのデメリット
メリットが多いスタンプコンクリートですが、デメリットも存在します。
メンテナンスが必要
耐久性に優れたスタンプコンクリートですが、美しい景観を保つためには定期的なメンテナンスが欠かせません。
2~3年に一度を目安に、剥げた部分をトップクリア塗装などでカバーしましょう。
業者によって仕上がりが異なる
日本ではまだまだ歴史が浅いことから、スタンプコンクリートの施行を依頼する業者によって仕上がりにムラが出てしまうこともあります。
実績がある経験豊富な業者に依頼しましょう。
資材高騰や在庫不足が起きる恐れがある
現状では、スタンプコンクリートに使用されている資材の多くが海外から輸入されていることもあり、状況によって資材が急に高騰したり、在庫不足が起こったりする恐れもあります。
スタンプコンクリートの施工方法
以下に、スタンプコンクリートの施行手順を紹介します。
コンクリートの表面を平らにする
まずは、通常のコンクリート工事と同じように、所定の場所にコンクリートを流し込み、トンボを使用し平らに仕上げていきます。
カラー粉末を散布する
次に、スタンプハードナーと呼ばれるカラー粉末を散布し、硬化するまで待ちます。
硬化までにかかる時間は季節や天候によって異なります。
スタンプ処理を行う
硬化した後に、リリースオイルを散布してスタンプマットを乗せ、上から押して模様をつけるスタンプ処理作業を行います。
リリースカラーを散布する
スタンプを押した凹みのところに、リリースカラーを散布します。
これが陰影を出すカラーとなりますが、1日分の作業はここで完了です。
洗浄作業
職人が手作業でバリを取り、洗剤を使用して余分なリリースパウダーを洗います。
こうすることで陰影部分が明確になりますが、溝部分が薄くなっている場合はパウダーで塗ってバランスを整えていきます。
バーナーで焼き付ける
余分な水分をとばすために、バーナーで焼き付け作業を行います。
トップコートを塗る
最後にトップコートを塗って作業完了です。
トップコーティングを行うことによりリリースパウダーの定着を促し、耐久性をアップさせることができます。
スタンプコンクリートの工事費用
気になるスタンプコンクリートの工事費用は、住宅の外構などに施工する場合は1平方メートルあたり約8,000円~10,000円前後が相場となっています。
ただし、面積が広くなればなるほど割安になるため、広いショッピングセンターやテーマパークなどで用いる場合の1平方メートルあたりの単価は、それより安くなるのが現実です。
また、複雑な色付けをする場合や敷地の形状によっても工事費用は大きく変わるため、事前に明確な見積金額を依頼先から出してもらいましょう。
スタンプコンクリートは、注目度の高い外構工事のひとつとなっています。
外構・エクステリアにスタンプコンクリートを取り入れたいという場合は、施工経験が豊富なプロにご相談ください。